〜リアルとオンライン(メタバース空間)で支援が届きにくい高校生世代の若者に『人との繋がり』が感じられる居場所を届ける〜
全国の子ども・若者の『学びの多様性』を拡充する活動をおこなう NPO法人 志塾フリースクールラシーナ(大阪府、理事長:田重田 勝一郎)は休眠預金の助成を受けて、高校生世代の若者を対象とした夜の居場所「よなよなハイスクール」の活動を開始したことを報告いたします。
よなよなハイスクールについて
NPO法人志塾フリースクールラシーナは大阪府・堺市 泉北エリアを中心に活動しています。カフェと駄菓子屋、こどもの遊び場が一体となった『泉北BASE』を拠点に、高校生世代の"若者の夜の居場所"として、2024年7月~2025年2月の期間『よなよなハイスクール』の活動を実施いたします。
中学卒業後の15歳〜20歳までの高校生世代の若者に居場所の提供と学習支援、食事支援を行っています。すべての施設の利用は、無料です。
よなよなハイスクールでの過ごし方は、基本的にそれぞれの自主性に任せますので、漫画や本を読んで一人でゆっくり過ごしたり、みんなでおしゃべりしたり、ボードゲームなどで遊んだり、仮眠室でくつろいだりと様々です。
Wi-Fiや充電用コンセントの提供も行いますので、スマホやPC等の利用も可能です。
また、学習に前向きな生徒に対しては、教育機関や学習塾などでの学習支援経験のあるスタッフが、個々の学習進度や理解度に応じた学習サポートを行います。
何かを強制したり、カリキュラムを設けたりするのではなく、まずは居心地の良い環境づくりを行うことによって、何気ない日常の困りごとの相談や、進路相談やキャリア相談などが気軽にできる場所を目指しています。
よなよなハイスクールの参加方法
セキュリティ面への配慮をしながらも、気軽に参加できる場所づくりのため、よなよなハイスクールへの参加方法は、可能な限り簡単なものとしています。
参加条件は、高校生世代の若者であることのみです。
よなよなハイスクールの公式LINEアカウントの登録後、必要最低限の情報をフォームに入力するだけで申し込みは完了し、すぐに参加することができます。
【メタバース版】よなよなオンラインについて
メタバース空間oViceのプラットフォームを活用し、リモートで自習室を開放しています。
メタバース空間からよなよなハイスクールに全国から参加することができ、オンラインで交流しながら自習や、おしゃべり、オンラインイベントへの参加ができます。
よなよなハイスクール開設の想い
NPO法人志塾フリースクールラシーナは2016年よりフリースクール事業を中心に不登校児や経済的困難など様々な境遇にあるこどもたちに『多様な学び』を届けるため、学習支援や体験活動の提供を行ってきました。
2023年より、地域とフリースクールのこどもたちがゆるく交われる場所を目指して、駄菓子屋とカフェ、遊び場が一体となった『泉北BASE』をオープンしたことをきっかけに、これまでに見えてこなかったこどもたちに関する地域の課題に直面しました。
どこかの地域でおこっている課題は日本社会全体の課題と言えます。後述いたしますが、コロナ禍によって、不登校問題に深刻な影響が及んでいます。
そこで自分たちの団体の拠点がある地域の子どもたちだけでなく、全国の高校生世代の若者に向けて支援を届けたいと考え、7月から高校生世代のための夜の居場所事業を泉北BASEで始めました。
その名も「よなよなハイスクール」。毎週平日の月、火、金曜日の17時〜21時に泉北BASE2階のフリースクールの教室を使って、中学卒業後の15歳〜20歳までの高校生世代に居場所の提供と学習支援、食事支援を行なっています。
この事業をやろうと思ったきっかけはいくつかあるのですが、1つは親が外に働きに出ている間は家の中に居場所があるのに、親が家に帰ってくる夜に家の中に居場所がなくて夜な夜な外を出歩く中高生がたくさんいるということを知ったこと。
そしてもうひとつは私ごとなのですが、今年高校を卒業した娘が、高2の途中から高校に行けなくなり、なんとか3年生に上がれたものの、結局は3年生に上がって1日も学校に行けなくなって最終的に通信制高校に転学。その間、学校には行けなかったけど昼間にアルバイトをすることで少しずつ気力が回復していったという経緯があって、そんな子たちのために夜に自習ができたり、友達と話せるような居場所を作ってあげたいと思ったことです。
ですから、この夜の居場所には高校生世代なら誰でも気軽に来て欲しいと考えています。自習しに来てもいいし、おやつを食べながらまったりするだけでもいい。wifiや電源、PCもあるし、食事だって全部無料です。
また、居場所に来れない子たちのために、メタバース空間とリアルの教室を繋ぐ、「よなよなオンライン」もあります。高校生って、義務教育じゃないから、学校がしんどかったり、行けなくなったりしてもほとんど支援がなくて「嫌なら辞めたらいい」「自己責任」って空気になりがち。
そんな子たちが気晴らしに来てくれてもいいし、気が向いたらそんな気持ちを居場所のスタッフに話してくれてもいい。
進路の相談に乗ったり、居場所にあるパソコンを使って一緒にアルバイトの面接に使う履歴書を作ったり、通信制高校のレポートを一緒にやったり、そんなこともやろうと思っています。
もしみなさんの周りに自習できる場所を探しているような高校生がいたら泉北BASEの「よなよなハイスクール」を教えてあげてください。
コロナ禍と不登校問題について
私たちが居場所や、日常的なコミュニケーションを大切にする理由は、現在の不登校問題の背景として、コロナ禍による影響が色濃く残っていることがあります。
(参考)令和5年10月4日・文部科学省初等中等教育児童生徒課
文部科学省がまとめた資料によると、高校生の不登校の理由は「無気力・不安」「生活リズムの乱れ、あそび、非行」の2つで過半数を占めています。学業や人間関係などの諸問題に加え、気力や生活リズムなどの日常的な原因が大きなウェイトを占めていることが分かります。
進級や新学期などのタイミングで、リモート授業やオンライン授業などが実施され、教室でのコミュニケーションの機会に恵まれなかった子どもたちの中には、コロナ禍が明けた今でも尚、前向きに何かに取り組むことが困難であると感じる生徒が多いのが現状です。
自宅以外の居場所を失っていた子どもたち、家族以外とのコミュニケーションの機会に恵まれなかった子どもたちに対して、何気ない会話や遊びができる空間を提供することが、よなよなハイスクールの役割のひとつです。
日本全国に居場所の輪を広げたい!
よなよなハイスクールは、大阪南部のひとつのリアルな居場所を中心として活動を行っています。
バーチャル空間であるメタバース版のよなよなオンラインも用意していますが、やはりリアルな居場所作りの大切さを、日々の取り組みの中で実感しています。
もし私たちと近い取り組みをされている団体様や事業者様、あるいは賛同いただける方などがいらっしゃいましたら、情報交換などを通じて、ゆるやかな連携をさせていただけますと嬉しいです。
ぜひ、未来を担う若者たちを支援するために日本全国に居場所作りの輪を広げましょう!
志塾フリースクールラシーナについて
NPO法人志塾フリースクールラシーナは、『不登校を死語にする』を究極目標に、全国の子どもたちに『学びの多様性』を届ける活動を行っています。フリースクールの他に通信制高校のサポート校や完全個別指導のオンライン学習会ノ・マドの運営をおこなっています。
ラシーナWEBサイト:https://lacina.shijuku-fs.org/
ノ・マドWEBサイト:https://www.nomad.shijuku-fs.org/
【泉北BASEについて】
大阪府堺市南区城山台2丁2-8 城山台近隣センター内
【特定非営利活動法人志塾フリースクールラシーナについて】
1997 年開設のNPO法人志塾フリースクールのグループ団体として、2016年に大阪府富田林市に開設。 フリースクール事業のほか、学習塾事業、通信 制高校事業などの自主事業や助成金を活用した 学習支援・居場所づくりなどの事業を行ってい る。2023年には大阪府堺市で駄菓子屋&カフェ ×フリースクールという新しい子どもの居場所 『泉北BASE』を開設。
■関連リンク泉北BASE Instagram : https://www.instagram.com/senbokubase_lacina/
泉北BASE1F でんでんカフェInstagram : https://www.instagram.com/dendencafe.senbokubase/
ラシーナに関わる全ての人のストーリーを集めたサイト「Motif@Lacina」
【その他事業】 ■完全個別指導のオンライン学習支援事業「ノ・マド」
■通信制高等学校事業 益田永島学園 明誠高等学校 広域通信制課程 堺泉北SHIP
■放課後等デイサービス事業 放課後等デイサービス そら
【本リリースに関するお問い合わせ先】
特定非営利活動法人 志塾フリースクールラシーナ 担当:山口 (平日10時〜17時)
TEL: 072-289-8716 e-mail: lacina@shijuku-fs.org
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